兄の部屋を変質的にアサる弟と、執拗に監視する兄。出口を失い暴走する憎悪の黒冷水とは・・・。史上最年少17歳・高校生による第40回文芸賞受賞作。
これは、すごい。この一言。
本当に高校生の作品かと驚いてしまいます。
兄の弟に対する、弟の兄に対する憎悪の連鎖。
家族って何なんだろう？そんな疑問が作品中から感じ取れる。
家族だから、兄弟だから、肉親だから、だから？
今の時代に生きる少年だからこそ、書けた作品かもしれません。
著者は今後作家としてどのように成長していくのか、ある意味恐ろしい。
才能とは、こういう人が持つもの。
衝撃のラスト、この急展開にあなたはついて来れますか？
私は一瞬狐につままれたような気がして、次に寒気がしました。
のばらの幼なじみの、カンナちゃん。
フランス人のおばあちゃん譲りの赤い髪。
お人形みたいにかわいい女の子。
カンナちゃんが外国に行く事になって、二人は離れ離れになった。
そして十年後・・・
のばらの前に現れたのは
赤い髪で、背の高い、綺麗な顔をした、素敵な-------彼！？
そう、女の子だとばかり思っていたカンナちゃんは、実は男の子だった！
いやぁ・・・桜井はカンナちゃんみたいな人が理想中の理想です！
（キッパリ！）
カッコイイしかわいいし（顔が、という意味ではないですよ。中身が）
こんな人は日本人にはまずいないとは思うけど、こういう幼なじみがいたらいいですよねぇ〜夢です。夢。
男性が読んだらどう思うでしょう？
谷川史子さんの漫画は、いつもほのぼの恋愛でかわいいんです。
いいなーって思います。
私はもし高校生に戻れたなら、谷川史子的恋愛をしたいです。
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名作「白夜行」から4年半。
あの衝撃が、今ここに蘇る。
阪神大震災で多くのものを失った主人公・雅也。
彼は被災地で、運命のすべてを変える女性・美冬と出会う。
彼と彼女は決して離れない。離れてはいけない。
常に共に歩み、決して立ち止まらない。振り向いてはならない。
例えそれが、破滅へ続く道だとしても。
「白夜行」を読んだ方には絶対に読んで頂きたいです。
あの時の切なさが、怒りが、悲しみが、きっと蘇るから。
両作品共に、1人の男性が、1人の女性と出会う事によって運命を大きく狂わせていくけれど、何故彼等は盲目的にその女性を愛するのか・・・いや、この場合は最早「愛」ではないのかも。
ラスト、この痛みは例えようもない。
「幻夜」を読む前に「白夜行」を読む事をおすすめします。
2作品を読み終わった後、誰もが同じ疑問をいだくはず。
-----この2人の女性は、もしかして・・・・-----
永遠に太陽は求めない。
二人の夜が本物ならば。
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薄汚いアパートの一室。中には、粗野な若い男。そして、女の子が1人・・・
失踪した女流作家の残した原稿には、驚くべき秘密が書かれていた。
25年前の少女誘拐・監禁事件の被害者が、自分であったと。
出所してきた犯人からの手紙によって、封印してきた過去が蘇る。
決して誰にも明かさなかった秘密・・・被害者の語る「真実」とは。
これは・・・なんだかとても重い。
普通に考えれば、自分を誘拐・監禁した犯人を許せる少女がいるわけがない。
憎んでも憎みきれないでしょう。誰だって分かる。
しかし、長い間その生活を強いられた少女の心の闇の奥までは、誰にも分からない。本人以外は。
本人にしか絶対に分からない「真実」
知りたくもなかった「真実」
幼女・児童が標的にされる事件が多発する今の世の中、何かを問いかけようとしている作品だと思います。
「私のことはゆるしてくれなくてもいいです。
でも、私も先生をゆるさないと思います」
神々がまだ地上を歩いていた古代日本を舞台としたファンタジー。「勾玉」シリーズ3部作の第1弾。
村娘狭也（さや）の幸せな日々に、影を落とすのは昔の記憶・・・「鬼」に追われた6歳の自分。15になった祭の晩に、「鬼」はついに追いついた。
『おまえは「闇」の氏族の巫女姫だ』
「輝」の宮に救いを求めた狭夜は、「輝」の末子・稚羽矢（ちはや）と出会い、運命を大きく変えられていく。
これはかなり面白いですよ。
「和」ファンタジーの最高峰のシリーズだと思っています。
実はおバカさんの桜井は、最初にこの本を買ってから4年くらい読まずに放っていました（汗）
読む本がないーと思っていたある日、そう言えば・・・と思い出して読んだら・・・何これ！ものすごくおもしろいんだけど！なんで今まで読まなかったの〜と思って。
キャラクターもいいんですよ。私的には鳥彦（好きです）と稚羽矢（ラブ）がお気に入りv
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神々がまだ地上を歩いていた古代日本を舞台としたファンタジー。「勾玉」シリーズ3部作の第2弾。
双子のように育った遠子（とおこ）と小倶那（おぐな）。
だが小倶那は「大蛇の剣」の主となり、勾玉を守る遠子の郷を滅ぼしてしまう。
「小倶那はタケルじゃ。忌むべきものじゃ」
大巫女の託宣に、遠子は彼を倒す為、勾玉を連ねた「死」の首飾りを求めて旅立つが・・・
私は3部作の中で、この2作目が1番好きです。
キャラクターもますます個性的になっていて・・・桜井のツボにはまっています。
特に、読者に大人気の菅流（すがる）。
美人に目がなく、何かにつけて「俺の子供を産んでくれ」
ってあなた（笑）
ちょっとぉって思うけど、実はとってもいい人なんです！！
女性って、男性の二面性に惹かれてしまうものなんですかね〜。
でも私は実は小倶那が好き(^-^)
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神々がまだ地上を歩いていた古代日本を舞台としたファンタジー。「勾玉」シリーズ3部作の第3弾。
「東から勾玉を持った天女が来て、滅びゆく都を救ってくれる」病んだ兄の夢語りに、胸を傷める皇女苑上（そのえ）。
だが「東」の国坂東で、いにしえから伝わる明の勾玉を輝かせたのは、少年である阿高（あたか）だった。
阿高は、同い年の叔父藤太（とうた）と17歳まで一緒に育ったが、ある夜蝦夷達が来て阿高に告げたのだった。
「あなたは私達の巫女、明るい火の女神の生まれ変わりだ」と。母の面影に惹かれ蝦夷の国に向かう阿高を、藤太と仲間達は必死で追う。
そして、苑上と阿高の運命の出会いが・・・・。
阿高と藤太のコンビが最高。2人の男同士の友情というか、絆というか・・・女性から見たら憧れますよね。
この3作目で勾玉シリーズは完結します。
それぞれが独立した物語の3作ですが、1作目から順に読んで行くのが1番いいと思います。
時は越えても、同じ世界の話なので。
ファンタジー好きな人なら、絶対押さえておきたい傑作シリーズ！！
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箱根・芦ノ湖に突如出現した巨大軍艦。
ホテルに飾られていたという一枚の写真には、芦ノ湖に浮かぶ帝政ロシアの軍艦が写されていた。
一夜にして消え去ったその軍艦は、果たしてこの世のものだったのか。
写真に隠された悲しくも壮大な謎に、御手洗と石岡が挑む。
御手洗シリーズの一作ですが、これはミステリーに留まらず壮大な歴史小説と言えると思います。
ロマノフ王朝、そして今だ多くの歴史ファンを魅了する皇女アナスタシア。
悲しいけれど、それが歴史であったなら、私達はそれを知らずにいていいものか。
歴史の謎を紐解く島田流ミステリー。
感動。
講談社から新書版￥820もあり。（桜井は原書房版の装丁がお気に入り）
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芸妓峰子の花いくさ―ほんまの恋はいっぺんどす
2004年3月2日 読書
5才で祇園の置屋に入り、15才で舞妓に。
100年に1人と言われる存在で、舞妓時代は常に売上ナンバーワン。
そんな彼女の半生が綴られた手記です。
華麗に見えるお座敷でも、やはり女の世界。
嫉妬によるいやがらせやイジメ、足の引っ張り合い・・・
私は中学時代から密かに舞妓さんに憧れていますが
外側から見ていると、表面の綺麗な部分しか分かりません。
でもこの本を読むと、華麗なだけの世界なんてないという事がよく分かります。
彼女の考え方は、すべてが共感出来るものではないと思いますが
「ほんまの恋はいっぺんどす」
言ってみたいですよねー(^-^)
それに、舞妓さんの姿ってやっぱり可愛い！！
あの着物姿、お化粧・・・すべてに憧れます。
実は桜井はお客さんとして、実際に舞妓さんのお座敷を経験した事があります。
あの時の舞妓さん、元気でがんばってるかなぁ〜。
芥川賞作家、綿矢りささんのデビュー作。
上戸彩さん主演で映画化されるんですよね。
私はこれを電子書籍で購入して読みました。
感想⇒おもしろかった！
これを高校生の時に書いたという事が、やっぱりすごいです。
「女子高生と小学男児が風俗チャットで大儲け！？彼等がパソコンのモニター越しに見る大人の世界とは？」
みたいな内容で、ちょっと女子高生が書く小説とはイメージが違う気もしますが、ただの興味本位な小説ではなく、何故かいろいろと考えさせられるものでした。
最近の世の中の風潮をリアルに捕らえている気さえしました。
現在19才の綿矢さん、これからも活躍してもらいたいものです。
映画もどんなものになるか見てみたいです。
というか、あの小学生の男の子を誰が演じるのか知りたい（笑）
漫画のキャラクターみたいな子なんですよ。
子供なのに妙に賢くて博士くんぽい感じで！
