ISBN:4043539010 文庫 加納 朋子 角川書店 2000/05 ¥560

堀井千波は、引越しの準備をしている最中に、見覚えのない1冊の本を見つけた。
タイトルは「いちばん初めにあった海」
ページをめくると、その間から未開封の手紙が滑り落ちた。
差出人は「YUKI」だが千波には心当たりがない。
手紙には「私も人を殺した事があるから」という言葉が・・・。
「YUKI」とは一体誰なのか?
千波は過去の記憶を遡る・・・。
それは彼女の心の傷を癒すための旅でもあった・・・。
*同時収録「化石の樹」

登場人物の心が(特に女の子特有の)本当によく理解出来ます。
傷付いた心がどうやって再生されていくのか。
ミステリーとしてドキドキしつつも、人間ドラマとして感動出来る。
同時収録の「化石の樹」も、共通の重要な人物が登場します。
2つのミステリーは、両方読んで初めて物語が完結する、という感じです。
心が疲れている時には、この作品をオススメしたいですね。

コメント